ジャスミン茶キャラメルクッキー haba sa hana

ジャスミン茶×キャラメルを、もう一度作りたかった理由

一度作って終わったのに、
ずっと気になっていた味があります。

それが、ジャスミン茶×キャラメルのクッキーです。

新しいお菓子を考えていると、その時々で「今作りたい味」はいろいろ出てきます。
でもその中で、時間が経ってもふと戻ってきて、もう一度ちゃんと向き合いたくなる味は、そんなに多くありません。

今日は、そんなふうに私の中に残り続けていた、
ジャスミン茶×キャラメルのことを書いてみようと思います。

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4年くらい前に、一度だけ作ったお菓子でした

ジャスミン茶トキャラメルのクッキー haba sa hana

この味を最初に作ったのは、4年くらい前のことでした。

百貨店の催事に出ることになって、その時だけの特別なお菓子として作ったのが、ジャスミン茶×キャラメルのクッキーでした。
妹と一緒にあれこれ考えながら形にしたお菓子で、ジャスミン茶を使った生地に、キャラメル、松の実、ひまわりの種を合わせた、少し大人っぽい焼き菓子でした。

華やかなのに、甘いだけではなくて。
香ばしさもあって、あとからふわっとジャスミンの香りが抜けていく。
二人とも「この組み合わせ好きだな」と思える味だったのを覚えています。

その時限りで終わらせるには、少し惜しいくらいに、印象に残るお菓子でした。

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おいしかったけれど、続けることができませんでした

ただ、その時は続けて作ることができませんでした。

味としてはとても好きだったのですが、工程が多く、今の工房の流れの中で無理なく作り続けるには少し難しさがありました。
ひとつのお菓子として形にするまでに手がかかり、その時は「おいしいけれど、今は難しいな」と思って、一度手放すことにしました。

気に入っていた味だったからこそ、あきらめるというより、いったんしまっておいた、という感覚に近かったように思います。

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それでも、ずっと気になっていた味でした

それから時間が経っても、この味のことは時々思い出していました。

ジャスミン茶のお菓子は、香りがきれいな反面、合わせ方によっては少し青さが残ることがあります。
でも、このクッキーはそこに喜界島ざらめのキャラメルを合わせることで、その青っぽさがやわらいで、代わりにジャスミンの独特な香りがすっと鼻に抜ける感じがありました。

そこにキャラメルのほろ苦さが重なることで、甘さだけではない、少し奥行きのある味になる。
その組み合わせがとても好きで、ずっと心のどこかに残っていたのだと思います。

私は、甘さが前に出るだけのお菓子よりも、香りや苦み、余韻まで含めて味わえるものに惹かれます。
このジャスミン茶×キャラメルも、まさにそういう味でした。

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今の形で、もう一度作れるようになりました

最近になって、やっとこの味をもう一度形にできそうだと思えるようになりました。

前とまったく同じ形に戻すというより、今の自分たちの作り方や工房の流れに合うように、少しずつ整えながら、無理なく続けられる形を考えました。
そうしてみると、あの時の「好きだった味」が、今のhaba sa hanaらしい形で、もう一度ちゃんと立ち上がってきたように感じています。

前に一度作ったからもう十分、ではなくて、
時間が経った今だからこそ、前より自然に出せる味になったのかもしれません。

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喜界島ざらめだからこその味でした

この味を考えるとき、やっぱり喜界島ざらめの存在は大きいです。

母が喜界島の出身ということもあって、ざらめは昔から身近な甘みでした。
子どもの頃から当たり前のようにそばにあったものを、今は自分のお菓子作りの真ん中に置いています。

喜界島は珊瑚礁が隆起してできた島で、そこで育つさとうきびには、この土地ならではの力強さがあります。
精製しきらないざらめは、ただ甘いだけではなく、どこかやわらかくて、風味に奥行きがあるように感じます。

ジャスミン茶×キャラメルのクッキーでも、そのざらめのキャラメルがあることで、ジャスミンの香りが浮きすぎず、青さだけも残らず、香りと苦みのバランスがきれいにまとまってくれました。

この味は、ジャスミン茶だけでも、キャラメルだけでもなく、
喜界島ざらめを使っているからこそ着地できた味なのだと思っています。

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季節限定の定番として、大切にしたい味です

ジャスミン茶ショートブレッド 母の日 haba sa hana

定番のお菓子には、毎日でも手に取りたくなる安心感があります。
でも、季節ごとにふと思い出してもらえる味にも、また違う良さがあるように思います。

このジャスミン茶×キャラメルは、いつでもあるお菓子というより、
「今年もこの季節に出会えたらうれしい」と思ってもらえるような、そんな存在に育っていったらいいなと思っています。

一度は続けられなかった味でしたが、だからこそ今、もう一度作れることがとてもうれしいです。
前よりも少し自然に、でも変わらず好きだと思える味として、これから大切にしていきたいです。

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おわりに

お菓子を作っていると、新しいものを考える時間も楽しいのですが、
前に作った味ともう一度向き合う時間にも、また違う意味があるように思います。

一度きりで終わったはずなのに、ずっと残っていた味。
それを今の形でちゃんと作り直せたことは、自分の中でもうれしい出来事でした。

ジャスミンの香りと、キャラメルのほろ苦さ。
その間を、喜界島ざらめがやわらかくつないでくれるこの味を、
これから季節のお菓子として、少しずつ育てていけたらと思っています。

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